老後資金はいくらあれば安心できるのか

老後資金はいくら必要になるのか、老後2000万円問題という言葉が多くの関心を集め、将来に心配や不安が出た人もいるかとと思います。特に、老後の生活が長期にわたることが予想される現代においては、自身の将来設計をしっかりと行うことが求められます。本記事では、実際に老後にはどのくらい資金が必要かという疑問をもち、安心して老後を迎えるための資金計画の必要性について解説します。

必要な資金の概要から、老後の生活費の内訳、さらには国民年金や退職金の影響についてまで、情報提供を行います。老後資金に対する理解を深め、確かな準備を進める手助けとなることを願っています。

目次

老後資金はいくらあれば安心できるのか?

2017年に老後2000万問題というワードが世間を騒がせました。まずはこれは何かを説明します。

この報告は下記の前提があります。

前提
  • 夫65歳、妻60歳の夫婦で無職
  • 夫95歳、妻90歳まで夫婦ともに健在
  • 老後30年間

平均的な年金収入21.9万円、支出26.4万円。
21.9万円/月-26.4万円/月=-5.5万円/月
-5.5万円/月×12ヵ月=-66万円/年
-66万円/年×30年≒2000万円
となっています。

2022年家計調査報告の平均結果概要によると、

二人以上世帯(平均世帯人員2.91人。世帯主の平均年齢60.1歳)
平均支出額:約29万円/月。
支出の上位3位は、食費-約8万円、交通・通信費-約4万円、教養・娯楽費-約3万円

単身世帯(平均年齢58.3歳)
平均支出額:約16万円/月

老後2000万円問題を、30年後に解決するための毎月の投資額を計算。

①預金(現在一番金利の高い0.2%で算出)
積立額:53911円/月

②オールカントリー(過去10年の成績を1年毎に平均すると年率約9.6%)
積立額:9632円/月

参考:金融庁の積立シミュレーション  https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/tsumitate-simulator/

銀行にお金を預けているだけではほとんど増えません。どうすれば、現在の生活の質を落とさず、支出削減、資産形成のための運用を心がけることが大事です。

老後資金は70歳でいくら必要になるのか?

生活スタイルや居住地、家族構成により異なりますが、前述以外の想定する必要のある費用は下記となります。

  • 旅行などの趣味(退職後は時間に余裕ができるため)
  • 医療(通院や処方箋代、入院費用)や介護費用
  • インフレが続くと、生活費はさらに増える。

公的年金や企業年金を含めて、これらの資金を充足するため、資産形成を早期に行い、月々の貯蓄を計画的に行うことが望まれます。

夫婦2人の場合の必要老後資金シミュレーション

月額:約30-40万円。
老後のリスクも考慮し、保険商品や投資などを通じて計画を立てることが重要です。必要とされる資金は、夫婦であっても、生活を続けるための収入源を確保する必要があるため、総じて1,500万円から2,500万円の資産形成を目指すことが勧められます。

持ち家がある場合の老後資金はどれくらいか

月額:20-30万円。年額:240-360万円。
持ち家のローンが完済されていると、住居関連費用が大幅に削減され、老後資金における負担は軽減されます。

自宅を利用した資産形成も可能であり、リバースモーゲージを利用する方法や、自宅の売却・賃貸による資金調達なども選択肢になる。

修繕費用が掛かることも想定され、余裕を持った資金計画が必要。

持ち家なしの場合の老後資金の目安を知る

月額:40-50万円。年額:480万円-600万円
持ち家がない場合、賃貸に住むことになるため、生活費は高くなります。

持ち家の有無に関わらず、十分な老後資金を形成するための計画が不可欠です。特に資産が少なく、安定収入があまりない場合、資金準備のためには早期の貯蓄や投資が必要です。

老後のライフスタイルに応じた必要資金

老後のライフスタイルは、人それぞれ異なり、それに応じた必要資金も大きく変化します。自営業やフリーランスの場合や、家庭環境により必要な金額は多岐にわたります。

資産形成が必要と感じた方は下記の関連記事も参考にしてください。

老後の生活費と必要支出の内訳を理解する

老後に備えるためには、生活費として必要な支出を正確に理解し、その内訳を把握することで必要な老後資金の目安が見えてきます。

老後に必要なお金で見落としがちな費用

急な医療費、介護費用、旅行代、趣味にかかる費用などは計画には組み込まれにくいですが、実際には経済的余裕を持つために計画的に準備が不可欠です。月額で言うと、これらの費用を統合すれば、5万円から10万円ほどの負担が増えます。したがって、生活の多面的な側面から必要資金を見積もることが重要です。

入院費用ってどのくらい必要?
厚生労働省によると、日本人の生涯医療費は、約2,700万円で、このうち約6割の1620万円が、65歳以降にかかります。(自己負担額は医療費の1割∼3割。また、高額療養費制度による上限あり。)

注意!健康保険適用外のサービスは全額自己負担。
例:入院時の食事代、差額ベッド代(個室など)、保険適用外の治療費や手術代、先進医療など


症状により入院期間などは異なりますが、生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると、
入院時の自己負担額は平均19,800円/日。
入院日数の平均は19.1日。
19,800円×19.1日=37万8180円。
1度の入院にかかる費用は、平均約37万円となります。
保険適用外の費用(食費、差額ベッド代など)を含めて、入院すると1カ月あたり40万円前後のお金が必要になると考えておくと無難でしょう。

介護費用っていくらくらい?
生命保険文化センター「2021年度生命保険に関する全国実態調査」によると、
介護費用平均83,000円/月。
介護期間の平均5年1ヵ月。
平均すると総額5,800,000円以上という計算になります。

参考:介護度によって料金は変わりますが概算になります。下記は1割負担で計算。
・デイサービス:1000円~2000円/回(平均して週2-3回利用される方が多いです。)
・訪問ヘルパー:身体介護30分以上-1時間未満 約400円/回。
・福祉用具のレンタル:介護用ベッド1000円~1500円/月、手すり300円/月、歩行器400円/月

老後資金を形成するための具体的な方法

老後資金を形成するための具体的な方法を理解し、実行することは、将来の生活を安定させるために必要不可欠な行動です。

国民年金と退職金は老後資金にどう影響するか?

国民年金や退職金は、老後の生活を支える大きな要素となります。国民年金は、老後に一定の月額支給が行われ、長年の納付によってその額は変動します。一方、退職金は企業により異なり、これに加えて厚生年金などの受給を考慮することが重要です。

国民年金の平均月額は5万6428円、厚生年金の平均月額は14万4982円(基礎年金を含む)
参考:厚生労働省年金局の調査データ(2022年)

※会社員・公務員の年金額は、現役時代の年収と加入期間に左右されます。詳細はねんきんネットや年金定期便で確認しておきましょう。

このように、年金の総額や退職金額を理解したうえで、老後に必要な資金を補完するための貯蓄や投資が必要となります。公的年金に依存しすぎないバランスでの資金作りを考える必要があります。

NISAやiDeCoを活用して老後資金を増やす方法

NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用することは、老後資金を増やすための有効な手段です。これらの制度には、所得税や住民税の優遇措置があるため、長期にわたって資産運用を行うことで税制上のメリットを享受できます。

老後資金のために実践したい貯蓄法や投資法

老後資金形成のためには、定期的な貯蓄法やリスクを意識した投資法を実践することが重要です。例えば、貯蓄型の生命保険や長期の定期預金など、リスクを抑えた運用が可能です。

老後資金形成に役立つ専門家や相談窓口の利用

老後資金形成を成功させるためには、専門家のアドバイスを聴くことも効果的です。ファイナンシャルプランナーや税理士、保険の専門家に相談することで、自分自身の状況に見合った提案やライフプランに基づいた資金計画を立てていくためのアドバイスを受けられます。これにより、老後資金の形成に向けた適切な方向性を見出すことが可能になります。資金計画を一人で抱え込まず、専門家の力を借りることで、安心な老後を実現する手助けとなるでしょう。

老後生活を安心して送るためのまとめ

老後生活を安心して送るためには、必要な準備と資金計画が不可欠です。計画的に資金を貯蓄し、必要な資源を把握しておくことが重要です。

必要な老後資金を把握し、計画的に貯めること
退職後に必要な資金を、事前に毎月の貯蓄でカバーできるような計画を立てておくことが望ましいです。

老後に向けた資金準備を始めるべきタイミング
早ければ早いほど良いです。30代までに始めることが理想的で、この時期に積立を行うことで資金形成を加速させることができます。また、50代からは具体的な数字に基づいた計画を立てることが求められるため、この段階で見直しを行うことが重要です。

生活スタイルに合った老後資金プランの重要性
ライフプランに沿った形で必要な資金を考えることで、老後の資金準備を一過性ではなく、持続的なものとするためにも、生活スタイルを反映した資金計画を立てる必要があります。

ライフプランに応じた老後資金の見直しのすすめ
家庭状況や仕事環境が変化した場合には、必要資金や資産の見直しを行うことが必要です。
定期的に専門家に相談することでも、適切なアドバイスを受けることもおすすめします。

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